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《 生糸の高騰 》
[Vol.125/2017年12月]

早いもので今年も師走となりました。 今年の「こばなし」を締めるに当たり一年分を読み返していたのですが、あまり良いはなしがなかったような気がします。

今年も多くの展示会にお手伝いに行かせていただきました。
総体として小売りの現場に於いては売上苦戦を感じました。原因としては台風などの天候不順もありますが、消費者の高齢化と重ね売りが一番の要因と思われます。 実質の経営者が比較的若く新規顧客開拓に積極的な御店に於いては顧客の年齢も若く健闘されていると感じましたが、既存の顧客に頼っているお店ではその顧客の高齢化が一気に押し寄せている感じでした。
このような小売りの現場を体感すると、ここ数年の売り上げ苦戦が呉服業界の構造的な問題であり、業界全体での需要拡大しか問題解決の方策はないように思えます。

その一方で今年一年”生糸”が高騰しています。 平成十七年度に千六百軒ほどあった日本の養蚕農家が二十五年度には五百軒を下回り、 国内産は実需から考えるとほぼ消滅したと言っても過言ではありません。 日本の生糸供給は実質的には中国産に頼っていると言っても良いでしょう。 その中国糸が暴騰しています。原因は天候不順に加え中国の養蚕農家の高齢化による供給不足、加えて中国国内の急速な需要拡大が有ります。 中国国内の所謂中間層が爆発的に増加しています。一億足らずだった中間消費者が桁違いに増加しており、シルク市場も爆発的に増加しているとのことです。また、インドや周辺のアセアン諸国も経済発展が著しく、世界的な生糸の需給バランスが崩れています。 このような状況に於いての生糸相場の暴騰は簡単に収まる事はないと思われます。数年前なら国内市場だけの需給による生糸相場でしたが、今回はそんなに簡単な事ではないようです。

呉服前売りにおける商況苦戦は当然小売価格の低下を招き、一方の生糸や他の材料の高騰、また職人の減少は生産コストの上昇を招きます。したがって和装メーカーにとってはコスト高の製品安という経営上非常に難しい状況になると思われます。 来年こそが本当の意味での勝負の時です。製品安のコスト高という大きな壁を乗り越えるためにはメーカーのみならず流通、小売りを含めた呉服業界全体の構造改革が絶対的に必要です。この構造改革に適切に対応出来なければメーカー、流通、小売りのどの段階においても生き残っていくことは非常に難しいと思われます。
しかし、対応次第では生き残れるはずです。当社の取引先に於いても、インスタグラム等のSNSを駆使し、業績を伸ばされている会社もあります。 時代の変化に対応する事こそが肝要なのではないでしょうか。

本年度も「こばなし」をご覧頂きありがとうございました。拙い文章ばかりでお恥ずかしい限りですが、来年も「こばなし」を続けてゆく所存です。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。