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《 小売業の難しさ 》
[Vol.120/2017年07月]

六月末に一部上場企業の株主総会が一斉に開催されました。
全体としての業績は緩やかな回復基調で企業の内部保留も過去最大と言われていますが、 景気が良いとか、消費が伸びたという実感が無いのが現状のように思われます。 特に国内消費がなかなか伸びません。バブル以降の長期不況の経験や将来の不安から所得が多少上がってもすぐに消費に向かわない上に、一度デフレ経済を経験してしまったので商品単価が下げ止まっていると言われています。 消費が伸びるという事は消費者がモノやサービスにより多くのお金を払うという事です。これは昔からなんら変わる事のない事象です。普通は景気がよくなり賃金が上がればその分消費に回る筈です。しかし実際にはなかなか消費に回っていないのです。

では何故消費が増えないのでしょうか?
一言で言えば消費者が高度情報化社会の中でモノやサービスの絶対的な価値を知ってしまったことだと思います。 私が学生の頃勉強した経済学ではモノの価格は需給で決まり、少なければ安く、多ければ高くなります。それに加え絶対的な価値に様々な付加価値が付くことで物の価格が決まるというものでした。
少し前までは価格の中におけるモノやサービスの絶対的価値とそれに付随した付加価値が判り難かったのですが、デフレ経済の経験や情報化によって消費者がそのものの価格を知ってしまったので消費者が納得する付加価値が無ければ購買につながらないのです。 消費者は絶対的な価格以下でモノやサービスを得たいと思っている訳ではありません。そんなことは現実的ではありませんし継続するものでもありません。
三月末に破産した旅行会社などはその典型でした。原価と経費以上の価格かなければ欠損し継続できる訳がないのです。

先日、百貨店の社長が株主総会前に電撃解任されたニュースがあり、その実情を本人にインタビューする番組が有りました。 その前社長は「百貨店だからと言って単純に商品を定価で売れる時代ではない。絶対的価値を知った顧客に販売するためには顧客が納得する付加価値が必要であり、そのためには従来の業態を変革しなければならないと行動したが、余りに性急な変化を求めたために現場に誤解を与えてしまった。」と語っていました。
振り返って我々の和装業界はもともと非日常の嗜好品であるとともに付加価値の非常に大きな商品を扱っています。それこそ宝石や美術品などと共に百貨店が扱う代表的な商品でした。フォーマル、カジュアルに係わらず和装は非日常の嗜好品であることは紛れもない事実です。したがって和装業界に限った事ではなくとも付加価値の高い商品を販売するためには小売業としての余程の付加価値が無ければなりません。その為の業態変化としてネット販売などが台頭してきているのですが、余りに性急に変化すれば倒産した旅行会社や社長が解任刺された百貨店のように現場が対応できない事になります。 今後、小売業という業態の特に付加価値の高い商品を扱う企業は大きな岐路を迎えているように思われます。